不可能だと決める必要はない。 ワンスペースが紡ぎ出す、家族のストーリー

【甲斐邸】完成後インタビュー

インタビュー|完成後インタビュー

甲斐麻美さん・甲斐裕介さん
長女・次女

 

 

美容師の旦那様と美しい奥様。
そして年長さんの娘さんと1歳半の娘さんの4人が暮らすソラマドの家は、外観からオリジナリティ溢れるこだわりの一軒家。
快適な生活の中身をチラッとのぞいてみましょう。

 

新居にお引越ししてからどれくらいが経ちますか?

裕介さん 1ヶ月ちょっと経ちました。

 

引っ越すまではどんな心境でしたか?

麻美さん ワクワクはしていたんですけど、実感はあまりなかったですね。 「自分たちが本当に家を建てたのか?」って。

裕介さん 打ち合わせの期間中はそれがずっと続く感じだったのに、あっという間でしたね。まだ造士さんたちと話したいですよ。

 

実際に引っ越してみていかがですか?

裕介さん 初日からすごく落ち着く感じです。空間に慣れないとかは全くなくて。
造士さんに引っ越したその日に電話しちゃいました。

麻美さん 出産をした日みたいなアドレナリンが出ちゃって(笑)。うれしさと興奮で目がギンギン。その日に「家が建ったんだ」という実感がようやく湧いてきました。
荷ほどきはそっちのけで、扉を何度も動かしてみたり…。家族が寝静まった後も、ここはこれを置こうとか一人で考えてました。

 

お気に入りの場所を教えてください。

麻美さん ここです、キッチンです。ここにいると落ち着くし、ずっといますね。ご飯作るのも食べるのも、子どもが遊んでいてもここにいれば目が届くので。自分の部屋のようなスペースです。

子どもさんをここから見守れるのは母親としては楽ですね。

麻美さん 前のアパートではてんやわんやしていて怒ることもしばしば。キッチンが対面じゃなかったから、常に振り返りながらって状態でしたから効率も悪いし。
今はキッチンにいても娘たちの様子が分かるから安心して家事ができる、理想通りです。

裕介さん 僕はリビングのソファですかね。寝っ転がって上を見ると、窓から日が入ってくるんです。その空の景色を見るのが好きです。

窓が見えるのは入居してから気づいたんですか?

裕介さん そうですね。「ここに窓を」ってお願いしてなかったので、ありがたいサプライズです。

他に住み始めて気づく点ってありましたか?

麻美さん 玄関土間は造士さんたちが提案してくださったんですけど、正直こういう設計のお家に住んだことがないじゃないですか、土間からすぐリビングって。だからプライベートが丸見えになって大変なのかなって思ってたんですけど。実際に住んでみるとそうでもなく…。
主人が帰ってきてもすぐに「おかえり」って言える距離感だったり、朝、子どものことで手間取っていてもどこからでも「行ってらっしゃい」ってできるし。逆に新鮮でよかったなって思います。

土間玄関からすぐリビングってやっぱり抵抗がありましたか?

麻美さん どんな感じになるんだろうって想像がつかなかったですね。「きっとカッコよくはなる」って分かってはいたけど、生活してみて大変になるかもってちょっと覚悟はしていました。

 

カッコよさと利便性って相反するものって思いがちですが、そうではなかったということですか?

麻美さん そうですね。リビングスペースが丸見えなので、常にキレイにしておかないとって気持ちでいたんですけど、住んでみてそこまで神経質にはなっていないですね。

 

ドアを開けるとすぐリビングっていうより、玄関土間にある植物にまず目がいきますしね。施工前インタビューの時におっしゃってた、植物をたくさん置きたいってところですね。

裕介さん そうですね。植物スペースがやっとできました。土間を生かすことで、造士さんやダイスケさん(設計士)が言っていた通り、リビングが広く感じます。

家での生活時間は長くなりましたか?

裕介さん 家を建てたら、あてもなく商業施設や街に出ることがなくなるよって造士さんから聞いていました。たしかにそうです。今は新居に必要なものを買いに行ったりはしますけど、それ以外はほとんど家にいますね。おのずとここにいたがるようになりました。

麻美さん 主人が月曜しか休みがない人なので、私は子どもたちと土・日曜もずっと家にいることになるので、ここに引っ越してくるまでは月曜のお昼はランチに行く気で何も作らなかったんです。でもそれがなくなりました(笑)。

 

このキッチンで月曜のお昼はランチを旦那さんのために作るんですね。

麻美さん 本当に適当なものなんですけど(笑)。このキッチンで作るようになりました。ランチにはあまり行かなくなりましたね。

裕介さん 結婚して3、4年経つけど、久し振りに奥さんの昼ごはんを食べました(笑)。

作りやすさはどうですか?

麻美さん すごくいいです!

裕介さん さっとここから出してくれます。

麻美さん 運んだりしないでいいし。友達がきたときは親たちがキッチン側に立って、子どもたちにサッと出せるから「このスタイル、いいね」って評判です。

 

食器やキッチン周りはもともと少ない派だったんですか?

麻美さん いえ、これを機に少なくしました。ごちゃごちゃするのはやめようって。

裕介さん 最低限にしようと決めました。

 

断捨離しましたか?

麻美さん そうですね。そして今は節約につながっています。結構食器とかが多かったんですけど、主人と話してこの食器棚に入るだけの数に決めようと。ほかの部分もコンセプトを決めて、見せれるものだけを厳選して買おうってことにしています。

裕介さん ただ…、ぬいぐるみは増えましたね。子どもがなによりもぬいぐるみが大好きで、子ども部屋に置きたいって(笑)。親は断捨離したけど、子どものぬいぐるみは増えるという(笑)。

 

2階はどんな感じですか?

麻美さん 2階は子どもの好きなようにしています。そしてありがたいことに上のお姉ちゃんの成長が見られたんです。

裕介さん 前のアパートにいた頃はめっちゃ怖がりな子だったんです。トイレに行くのも、扉一枚挟んで隣の部屋に行くのも怖いって言って、扉を開けっ放しで電気もつけっぱなしで「ママ!」「パパ!」って確認しながら隣に行くという…(笑)。
でも今は、普通に1人で2階に行って1階に帰ってこれますね。2階で1人でテレビ観たり、お絵描きしたりもできます。

麻美さん 引っ越しして初日でできるようになったよね。この家のおかけで娘が成長することができましたし、何より私たちが楽になりました。

 

下のお子さんもすぐに慣れましたか?

麻美さん 彼女にとって危険な場所を教えたら、理解してくれます。「螺旋階段は登ったらだめだよ」って言ったら、登らずに階段の下でいつも図鑑を読んでいます。

 

外のデッキはどうですか? 子どもたちは出たがりますか?

麻美さん もちろん! 毎日出たがります、寒いのに(笑)。レジャーシートを敷いて架空のピクニックを始めたり、ストライダーに乗ったり。ぬいぐるみを全部連れ出したりした、姉妹で遊ぶようになりましたね。

 

前はあまり2人で遊ばせてなかったんですか?

麻美さん 年が離れているから、下の子にとっては危険なことがあったりするから怖くてあまり遊ばせてはいなかったですね。でもここだと2人の様子が見えるし、段差もないし。私がつきっきりで見ていなくても大丈夫なので、2人で自然と遊ぶようになりましたね。

外のフェンスが個性的でかっこいいですね。お二人のセンスが光っています。実際完成してみてどうですか?

麻美さん 駐車場のアスファルトにも合ってるよね。

裕介さん アスファルトとフェンスと鎧張りサイディングの外壁で、バランス的にどうかなと思ったけど、しっくりきていてお気に入りです。

このイメージはご主人からの要望でしたか?

裕介さん そうです。フェンスにしたいっていうのは、一番最初からリクエストとしてありました。

 

新居で暮らしていて、何か変化はありますか?

裕介さん 会話は増えましたね。ワンフロアで密室のイメージなんですけど、それぞれの時間が増えましたね。自分のスペースがしっかりあるんです。

麻美さん 前は休みの日とか、寝室に旦那さんが閉じこもってYouTubeとか見てると「こっちきてよ!」ってイライラしていることもあったけど、今はリビングでそれぞれ思い思いのことをしていても気になりませんね。

 

1階のワンフロアのスペースは広さ的にはそこまでないはずなのに、開放感ありますね。

裕介さん むしろこの広さが心地良く感じます。たとえばマンションの広さと同じだったとしても、この開放感は得られなかったかもしれませんね。老後にもちょうどいい。螺旋階段さえ頑張れば(笑)。狭いと思ったことは一度もないですね。むしろ家ってそこまで広くある必要はないのかもしれないって、自分たちで建てて実感していますね。

麻美さん 畳の部屋は一部屋あった方がいいとか、お客さんや両親が来た時に泊まる部屋があった方がいいとかいう話を聞きますけど、実際にはそんなに来る機会もないし、自分たちの両親が来るとなった場合、案外ホテルに泊まった方がお互い気が楽だったりすることもあるって聞きますしね。

1階のスペースはフラット面が多いので掃除がしやすそうですね。床の素材は何ですか?

麻美さん 床はパイン素材をアッシュぽく塗ってもらいました。天井も同じです。

裕介さん 色は調合して作ってもらいました。素材選びもそうですが、床や天井って面積が広い部分だから、一番目につくじゃないですか。家の顔だから雰囲気が変わる。だからそこでオリジナル感を出したいなって思っていました。

 

やはりそこは美容師さんだからですよね。色は気になりますよね?

裕介さん そうですね。実は最初は赤やオレンジっぽい色にしたいと思っていたんですが、猛反対を食らってしまって(笑)。造士さんも嫁からも「それはないわ~。圧迫感あるよ」って。

 

で、この色に落ち着いたんですね。しかしアッシュって言葉、なかなか出ないですよ(笑)。髪の毛の色を調合するみたいな感覚ですか、やっぱり。

裕介さん そうですね、ダイスケさんが「アッシュって何色なん?」って(笑)。

麻美さん 「俺、美容師みたいやな~」って(笑)。それで作ってもらったらドンピシャな色だったね。

さすが! そこでドンピシャな色が出せるっていうのは、やはりお2人の思いをしっかり汲み取れる男です(笑)!

裕介さん 本当に! なんとなくしか伝えられない雰囲気的なこととか、しっかり汲み取ってくれたからすごく楽でした。

麻美さん プロは違う(笑)。壁のソラマドカラーともしっくり来てよかったです。

 

玄関土間からデッキにつながるガラスの一枚窓は、最後まで悩まれたところですね?

裕介さん そうです。部屋にしようとしていたところです。ただ使い道を考えた時に部屋じゃなくてもいいかなって。

麻美さん 無理に部屋にせず、植物とか置ける空間として見せた方がいいなって思って。最後の最後まで悩んだ場所でした。

 

希望通りのお家になってよかったです。さて、これからこの家で新しく始められたいことなどはありますか?

裕介さん いずれ外のスペースでワンちゃんを飼いたいっていう小さな野望があります。

麻美さん !!(苦笑)

どんなワンちゃんを飼いたいですか?

裕介さん ちょっと大きめのを…。

麻美さん !! 大反対(笑)。

裕介さん フェンスの扉をつけて囲いを作って、そこに放し飼いのようにして…。

麻美さん なんの施設だよ?ってご近所さんから思われる!!

裕介さん 「猛犬注意」みたいな(笑)。

麻美さん 私は夏が楽しみですね。プールとかBBQとかしたいです。

外の喧騒は気になりませんか?

裕介さん そうですね。ウッドデッキの格子の向こう側がダイレクトに家ではないので。ちょうど家と家の境くらいなので。

麻美さん 人の目線も気になりませんね。格子はあって正解でした。パジャマでも遊べる(笑)。

 

やっぱり仕事が終わったらすぐに帰りたくなりますか?

裕介さん はい。ソワソワ感は半端ないですね。子どもが寝静まってから、ソファに横になってぽや~とするのが至福の時間です。

麻美さん 長女は主人が帰ってくるのが分かるんです。車がちょうど通るのが見える窓があるから。玄関前で待ち構えてます、「今日はお土産なに?」って(笑)。

さすが”ソラマド”というだけあって、窓の効力ってすごいですね。

麻美さん 無駄に飾りで窓が付いているわけじゃなくて、ちゃんと意味があってそこに存在するんですよね。窓って重要だなって実感しました。

 

では、ソラマドの家を検討している人にアドバイスをお願いします。

裕介さん 自分が思っている「やりたい」ってことは口に出して言ってみた方がいいですね。「言いづらい」って思っていても。言わないと自分じゃ解決できないから。

麻美さん うちは予算がなくても言ったしね「実はこうしたいんです」って。そしたら解決してくれる。それこそ床の相談をした時に、自分達の好きな床材は予算オーバーで無理だったのを「予算内の木を使って好みの色を塗りましょう」って提案してくれました。相談したら、予算内でドンピシャなものを持ってきてくれる。

裕介さん スイッチ1つから自分達で決めていくから、そういうのが面倒臭い人は、変な言い方だけどソラマドの家じゃない方がいいかもしれません。

麻美さん なんでそんなこと言うのよ(笑)。

裕介さん いや、やっぱりそれを楽しめないと。実際に家って一生ものだし、それを苦痛に感じるならやめた方がいいかもしれないな〜って。

麻美さん 確かに。私は逆にそれまで1ヶ月に何回か造士さんたちとミーティングをしていたけど家が完成してそれがなくなって、なんだか寂しいです、今は。

裕介さん 物足りない感がすごいよね。家が建ってうれしいはずなのに、どこか半分寂しい。造士さんロスですね。今月はもうミーティングがないのか~って。

麻美さん めっちゃありました!造士さんロス。それくらい話し合いの場を設けてくれましたから。数ある打ち合わせの中で、ちょっとでも気になることを伝えれたらいいと思います。

例えば、ソラマドの家じゃなくて、他のハウスメーカーさんとだったら何が違ってたと思いますか?

裕介さん う~ん。他で建てたことがないから分からないけど、建ったら終わりじゃない気がするんです。そこからまたスタートができるというか。ソラマドの家と長い付き合いができそう。

 

そんな関係性を築きながら建てた家ってことですね。

裕介さん 建てないと分からない感覚かもしれない。

麻美さん ソラマドの家の建て方を言うと「そんなに相談とかするの?」って、他のメーカーさんで建てた友達にびっくりされました。その友達はカタログをもらって選んだだけだったそうで。

 

お二人ともオシャレだから、洋服とか好きそうじゃないですか。購買欲の変化ってありますか?

裕介さん 最近、服買ってないですもん。

麻美さん まさに! 主人のことを高校生時代から知ってるんですけど、洋服が大好きな人で。でも最近はケータイで「服」じゃなくて「植物」とか家関係のモノで相談を受けることが多くなりました。変わったね〜。

 

奥さん的にはどうですか? その変化。

麻美さん すごくいいです。主人が家のものを買ってくれるのなら、私は率先して自分の服が買えます(笑)。

裕介さん 自分は買うんかい!(笑)

 

 

〜編集後記〜

若いから、予算がないから、土地が高いから、あらゆる理由をつけて家を諦めるのは簡単。その不安を取り払い、果敢に家づくりと向き合った甲斐ファミリーが手にしたものは、きっと本人たちが想像をしていたものよりはるかに素晴らしいものだったに違いない。
若き子育てファミリーのライフスタイルが叶う家づくり。
扉のない開放感のあるオープンな家で、自由にのびのびと育った子どもたちの未来はきっと明るい。
ソラマドの家が見せるべきもの、それはピカピカの新しい家の“住み心地”ではなく、未来に向けた“暮らし心地”を提案することでもあるのだと、改めて教えてくれたインタビューでした。

 

──この記事を書いた人

ライター/青木貴絵

大分県臼杵市在住。一児の母。さまざまな媒体の取材をするなかで、ソラマドの家と出会い、施主様の施工前と施工後のインタビューを担当する。インタビューを通して、オリジナリティあふれる家づくりやソラマドの家での暮らし方にフォーカスしていく。同じものが1つとない【スペシャルな家づくり】のストーリーをライターの目線と同時に、妻・母・主婦目線で文章に落とし込んでいる。